2022年初レースは,千葉県旭市にあるGBサーキットのオフロードラウンド1。御歳77歳を迎えた会長を始め、抜群の運営チームによりホッコリした雰囲気の中ラジコンを楽しめる聖地。
世はマンボウにもかかわらず、111台のエントリー!!
バギーブーム、来てるかも?が現実味を帯びて来た気がする1月23日。
今日も小学四年生レーサーとパパメカニックでレースに挑む。昨年11月以来のレースとなる。
エントリーは4カテゴリ
我々がエントリーしたのは、
①2WDストック17.5
②2WDオープン
③4WDオープン
④グラホ380ノーマル(パパお楽しみ用)
の4カテゴリ。昨年度と変わったのは4WDを13.5ストックから、オープンに変更したことである。
昨年末、実験的にオープンクラス(モディファイドクラス)で2WDを走らせ、ハイパワーの魅力に取り憑かれた息子氏の要望による。
2WDオープン
京商アルティマRB7。モーターは7.5ターンの暴れ馬。
予選1回目にリヤサスアームが折れリタイア。2回目は完走するもののクラス内5位。
決勝はBメイン、5番グリッドからスタート。
2位までは勝ち上がり、Aメイン決勝に出ることができる。途中、何度かミスはあったものの、結果、2位でAメイン勝ち上がることができた。
小4の彼にとっては憧れの舞台。全日本クラスの選手と戦える貴重なチャンスなのだ。今回が初めてのオープンクラスAメイン。
ここでアクシデント発生。
ポンダーチェック走行で、フロントダンパーエンドが折れ、万事休すか・・・となったとき、
レジェンド三瓶選手がもの凄い速さでパーツを交換し、復活!!
本当に感謝しかない。真のヒーローである。
最後尾、10番グリッドからのスタート。レースは序盤のジャンプミスからリズムを崩し、ペースを上げようと焦るとミスが重なる。とにかく転倒が多い。
いつもなら大丈夫なことが出来なくなるのがレースなのか。
結局、順位を上げることなく、フィニッシュ。
しかし、オフロードレースを始めたのが昨年4月。
レース経験も5回ほど。まだ1年も満たないのに、ついにAメインに上がれただけでもヨシである・・・
が、
後に、タイヤのホイールからの剥がれを発見。これではグリップもダメダメだ。
上手く走れなかったのは自分の整備ミスが原因だと知り、悔しさと申し訳なさが込み上げる。タラレバは許されない。
彼が恐るべきスピードで成長しているのは間違いない。それを支えるメカニックである自分が全く追いついていないのは歯痒い。
4WDオープン
京商レーザーZX7。息子が一番得意とする4WD。今回からオープンクラスに変更。モーターは6.5ターン。これまでの13.5ターン・ストッククラスに比較するとパワーがある分、ジャンプに余裕があることや、速さに慣れてきたことで変えてみた。何より、Aメインを張る人達に挑んでみたい、と言う彼なりの闘志に応えたワケである。
練習走行では、リヤハブのピロボールが折れ、アップライトに残ると言うトラブル発生。穴を移動して仮解決。
しかし、心配したパワーに振り回される感じもなく、グイグイ走らせる様子を見て、適応能力の高さに驚く。
手に汗握った3分間。
Aメイン決勝は5分間で行われる。
つまり、結果から言えば完走は叶わなかった。
予選タイムではAメイン入りはかなわず、Bメイン2位からのスタート。勝ち上がりのチャンス。
無事Aメイン勝ち上がりを果たし,またしても夢の舞台へコマを進める。
9番グリッドからのスタート。今回は落ち着いている。3連ジャンプを抜け、新設のカーペットゾーン。
先頭集団が狭いコーナーで詰まりごちゃごちゃになる中を巧みに抜け、なんと一気に3位にジャンプアップ。
実況が叫ぶ「3位はヒロキ!」
見ているこっちも一気にヒートアップ!
1位、2位とは差が開くも、熾烈な3位争いが始まる。猛烈に追い上げる洋介選手とのバチバチのバトルはまさに、カミソリの刃のよう。
鋭いやり取りを繰り返す中、4位に後退するも、ペースを緩めず、攻め続ける。
しかし、3連を超えて急にマシンを路肩に寄せる?
何が起こった?マシンに駆け寄る。
リヤアップライトのボールエンドがまた折れていた。
完走できていれば・・・
レースにタラレバはないのだ。しかし、この一つ一つの小さなドラマが、レースから離れられない理由なのは間違いない。この3分間を経験したことを次に繋げたい。
2WDストック17.5
マシンはアソシエイテッドのB5Mに17.5ターンのモーター。
中古で手に入れた型遅れのマシンだが、なかなかどうして、トラブル知らずに良く走る。
予選は全体2位の好タイム
このクラスはパワーが限られているので、全開で走ることが多い。モーターは買った時からついていたもので、息子はしきりに「遅い!」と不満を漏らす。
それでも予選2回で2位につけ、決勝Aメインでのスタートとなった。
スタート直後のテーブルトップを抜ける時に後続につかまり順位を落とし,さらに3連ジャンプ着地で後続に巻き込まれてしまう。
やはりレース。どんなに予選で(クリアラップ)が速くても、混戦の中でな生き残らなければ意味がない。スピード差が出にくいストックは特に激しい。
しかし、彼もレースで揉まれた経験を積み重ね、だいぶ強かに走るようになってきた。
3位まで順位を戻した3連ジャンプ後、周回遅れの対向車線を走るマシンが飛び出してクラッシュ。
また、順位を落とす。そこから鬼のような猛プッシュ。
4位まで順位を上げた所でタイムアップ。
惜しくも表彰台を逃した。
レースを終えて
最終レースが終わると彼はプロポを握りしめて静かに泣いていた。
レースをはじめたばかりの頃は、悔しさをぶつけるような泣きかただった。マシンを投げつけようとしたこともあった。
今回のレースで得たこと。
チャンスはある。全く手が届かない世界じゃない。
だが、掴めないのには理由がある。
マシンも腕も経験も。
それが分かっただけでも良い。
次回に向けて闘志を燃やす小さなドライバーに親父も勇気をもらった日曜日だった。