コラム

パパメカニック日記 〜中古マシンをバラして掃除する編〜

ラジコンファンの皆様こんにちは。

コロナ禍の中、親子で楽しめることを探してラジコンに辿り着き、気づいたらなんだか割とガチな競技ラジコンにどっぷりな我が家。

ハイ!もちろん庶民なので、高価なマシンは買えません(笑)

ハイエンドバギーに関しては、ぜーんぶお安く譲っていただいた中古マシンであります。(EPもGPも)

それで楽しくレース活動をしておるのですが、やっぱり問題になるのがメンテナンス。

今日はその辺の話題を。

中古で手に入れたら何が問題?

ヤフオクや個人売買などで、お安くハイエンドマシンを手に入れて、リーズナブルに競技ラジコンを楽しむ。

コレ、めっちゃおススメだ。我が家がそうだから。

もちろん、予算を確保できるなら新品がベストなのは間違いない。

始めるのにハードルは確かに高いが、まずは始めてみないとその世界は分からないし、その世界が合うか合わないかの見極めには時間がかかる。

もちろん、安く始めることにも問題はある。何か。

①自分で組んでない問題

自分で組み立ててないから、構造が分かってない。だからトラブルが起きたときに何処がダメなのかの切り分け、処置などに時間がかかる。

もっと言えば、新車の状態を知らないので、どれだけ劣化したか、ヤレて来たか、もわかりづらいのだ。

例えば、ギヤノイズがする場合。

最初からそうなのか、劣化、故障したからそうなのか、とか。

足回りなど、走っていて良く破損するパーツについては、なんとなく理解できるようになってくるが,内部のギヤやベアリングまでは分からない。

また、前オーナーによる改造、カスタムがあると話は更に複雑だ。

②型が古くてパーツが入手出来ない問題

中古でお安く手に入れられる、と言うことは当然発売から年月が経過している。

となると、パーツの入手が困難な場合がある。

あまり数が出ないハイエンドバギー。パーツもタミヤみたいな流通は期待できない。(タミヤもなかなか手に入らない時が多いけど)

いわゆるRC専門店の通販が頼みの綱であるが、細かいショートパーツが手に入らないだけで走行できない、なんてことも起こりうる。

いずれにしても避けて通れないのがメンテである。

いくら耐久性が高いと言っても樹脂は割れたりすり減ったりするし、金属部も、ゴム部も消耗する。

だから、最初は中古で良い、は正しいけど、あんまり古いモデル、改造されたモノは後々困ることに。

幸いウチの京商兄弟(RB7とZX7)は辛うじてパーツ供給はマシな部類で助かっている。(手に入らないパーツもやっぱりある。スタビ関係とか)

また、状態については一度三瓶師匠(京商)に見て貰っていることは大きい。

全バラからの清掃、組み直し

約1年,ガンガン練習し、ガンガンレースにも出場した。

足回りや、ダンパーステーを折損した以外はダンパーオイル交換やOリング交換くらいしかしていない。

しかし、ある時だった。

どんどん速くなって行く息子に、マシンが、いやメカニックが全く追いついていないのでは・・と感じる場面が増えてくる。

多分、何処かヤレてる。何処かはよく分からないけど・・・

モヤモヤする。

そんなとき、である。

「全バラして清掃するのです。2台ともです。」

直接頭の中に語りかけられたのだった(声は三瓶氏そっくりだった気がするw)。

今まで避けていた全バラしに重い腰を上げ、着手することにした。

面倒くさいし、怖い・・・

では何故、今まで一年間、全バラしなかったのか。

しなくても問題なく走ってた・・・ように見えた、からである。

最初に2台とも、ある程度ちゃんと走れるように三瓶師匠にセットを出していただいた。その時にベアリングなどの消耗品も交換している。

あとはそれをメンテしながら、維持しつつここまできたのである。

何も全バラして、中身まで調べなくても良かったのだ。

イチ番の理由は時間だろう。

その手間と時間を考えると(想像すると)どうしても踏み切れなかった。

仕事終わりの夜は大体疲れ切って何もする気が起きない。

筋金入りのズボラー、面倒くさがりの自分が憎らしい。

なので、レース前に最低限のメンテしか出来なかったのが本音だ。

また、せっかくセットを出してもらっているのに、バラして走らなくなったら嫌だと言うのもある。

しかし。明らかにマシンのコンディションは下り坂を辿っている感じがする。

一度全部バラして、清掃しつつ、割れたりすり減ったパーツを交換してシャッキリさせたい。

そう思ったのも事実なのだ。

やってみると

重い腰を上げて、バラしはじめる。

今回は助手にドライバーのヒロキ。

外したパーツをWD40と歯ブラシでひたすら洗浄という作業を手伝ってもらった。

この作業をやらせた理由は色々ある。

やはり、自分じゃまだ組めないにせよ、日頃走らせているマシンがどういう仕組みかは知っておいた方が良い。

小さなパーツの集合体が、お前のマシンなんだ、と言うことを理解させたい。

もちろん、自分も知りたいと感じた。

それにしても、凄い汚れだ。

今までもWD40と歯ブラシで掃除はしてきた。

しかし、メカを下ろし、ビスを外していくと、次から次へ泥や埃が・・・

ビスを全部外して、パーツも全部バラバラにする。

「へぇ。こんなになってたんだ!」

取り扱い説明書を眺めながら、構造を理解する。これはタメになる、と感じる。

京商のレーザーZX7、アルティマRB7ともに、いわゆるパーツのチリが非常に緻密で、キッチリ、パッチリハマっている。

組み方や、パーツの順番がおかしいと、なんとなく違和感があるので、なんか変だぞ?と気づくことができた。(何度か失敗して組み直した)

これはやはり自分で組まないと分からないことである。

磨いて組み直しながら、パーツの割れやすり減り、ネジ穴を確認し、新品パーツに交換。ベアリングもザリザリ音がするヤツは思い切って交換。

アーム類がスムーズに動くか、も大事だ。

ビスもネジ山が舐めかけているものを交換。

1番時間がかかったのは、デフ関係。

丁寧に丁寧に組み直していく。

全バラメンテ完了

全バラして組み直し。

ただそれだけなんだけど、明らかにマシンから漂う雰囲気が変わった。

もちろん、綺麗にシャキッと見えるのもあるけど、それだけじゃないように思える。

組み直しながら、息子、ヒロキの走りに想いを巡らせる。

ジャンプやコーナー。ストレートを全開で駆け抜けていく姿。

ビス1本1本に思いが宿る。

マシンにはドライバー、応援する人など、いろんな人の思いが乗る。

なるほど、全バラにはこんな醍醐味もあるんだな、と初めて知る。

いつか、マシンを変える日は間違いなく来る。

その日まで、コイツたちを全力でメンテして走らせてやるぞ!

そんな気持ちになれた、連休最終日のお話。

metabonz宮