ラジコンファンの皆さまごきげんよう。
今日は「子どもとラジコン」を始めたいけど、どのマシンが最適だろうか?というお話。
ここ2年ほどの我が家の実践をもとに書いてみました。
それぞれ環境も前提条件も異なるので一概には言えませんが、一般的にはタミヤから始められると仮定して話を進めます。
さらに!さらにターゲットを絞ります。
最初は楽しく走れれば良い、でも
いずれお子さんにレースをやらせたい。
なんならキッズレーサーとして活躍させたい!という前提で考えて行きます。(凄い強引)
まずはお子さんに意思の確認を
ラジコンは遊び!あくまで趣味です。
いくら親がラジコン好きで、子どもにやらせたくても、子どもの方にその気がなければNGですよね。
実際、すぐ走らせるのに飽きて虫取りに奔走するお子さんもたくさん見ました(笑)
好きこそものの上手なれ
好きじゃないものはなかなか上達しません。
息子はラジコンを走らせる楽しさに目覚めてしまいましたが、そればっかりはやってみないと分かりません。
上に中学生の姉がいます。最初は息子と一緒にラジコンをやっていました。姉弟で競い合いながらサーキットも普通に周回出来るくらい上達したのですが、お年頃になり行ってくれなくなりました(笑)
そのまま続けていればレーサー女子だったかも、なんて思ったりもしますが、それも仕方ないです。
子どもと言えども一個人、一人格。
自分以外の人間は思い通りにはなりません。
オンロードかオフロードか
始めやすさから言うと断然、バギーなどのオフロードだと思います。
オフロードラジコンは、アスファルトなどの舗装路をはもちろん、砂利道や土などの路面を走らせることができます。(草地や岩場はおススメ出来ませんが)
オンロードはスケール感満点の1/10ボディをビュンビュン走らせるのが魅力。自分の好きな車種なら尚更です。
ただし、広い舗装路面が必要なのでなかなか野良ラジコンができないのがネック。サーキットが通える範囲にあれば是非。
ここでマシンを選ぶ基準を。
テーマは基本が学べて継続性,発展性があるものです。
タミヤには様々な種類のラジコンがありますが、サーキット走行に耐えられないものや、パーツ供給に難があるクラシック系は外しました。
オフロードバギーでおススメは
DT-03シャーシ
オフロードをこれから始めるなら、2WDならタミヤDT03シャーシ一択です。
2WDのバギーは、コーナー手前でしっかり減速、方向を変えてから加速、というドライビングの基本が身に付きます。慣れないうちはコーナーで握ってしまい、スピンしまくりですが、スロットル操作が上達するのは明らかに2WDだと感じました。
DT03はシンプルなバスタブシャーシを採用。ホイールベースが長く、ステアリング特性がマイルドなので非常に操作しやすいのが特徴です。
また、今や珍しくなったリヤモーター(現在はミッドモーターが主流)特有の抜群のトラクション性能を誇ります。
小回りは苦手ですが、先述のロングホイールベースと相まって、ピーキーではないハンドリングを作り出しています。
この安定志向で、言ってしまえばあまり曲がらないシャーシを上手く曲げて速く走らせることに喜びを感じられるはずです。
DT03は、実に優秀であまり壊れません。とはいえ、やはりクラッシュでフロントアップライト、サスマウントが折れること、ターンバックルが曲がったり、折れたりすることがあります。シャーシも分割式なので、強い衝撃で割れます。
比較してTT02Bほどには消耗は激しくありません。また、リヤにしか駆動部がない分構造もシンプルです。モーターはトルクチューンかスポーツチューンがおススメ。
付け加えたいオプションは、ハイトルクサーボセイバー、フルベアリングと前後カーボンダンパーステー、アルミサーボステー、CVAダンパーがあれば、あとは何も要らなかったと思います。
お金がTT02BよりはかからないのもDT03の美点です。ピニオンは19Tに。ボールデフはメンテが大変なので、あまりおススメしません。
TT-02Bシャーシ
ツーリングシャーシのTT-02がベースのオフロードシャーシ。
手に入り易さと、パーツの入手しやすさ、メンテのし易さを考えると、4WDはこれ一択になります。
シャフトドライブ4WD。モーターが縦置きミッド配置で旋回性を重視した設計です
前後にギヤデフを備え、グリスの硬さなどでハンドリング特性を変えることができます。
4WDならではのトラクション性能と、旋回性能でフラットダートをミズスマシのように走れます。
我が家が最初に買ったのがこのTT02Bネオスコーチャーでした。
当初、初めて走らせた時はかなりピーキーなハンドリングに感じました。グリップの低い路面では真っ直ぐ走らせるのが難しい、とワタクシは思いましたが、息子はカウンターを当てながら豪快に走るマシンを気に入っておりました。
今にして思うのは、ツーリングシャーシ派生故か,サスペンションストロークが短く、跳ねる足回りと、前輪後輪の回転差を吸収するセンターデフがないことなど、構造的には、バギーというよりちょっと車高の高いツーリングカー的な走りではないかと感じます。
個人的な感想ですが、ダート路面の走らせ易さ(走らせて気持ちいい)から言えば断然DT03のほうです。また、どうしても4WDというならより本格的なDB01の方が操縦はしやすいです。
それでも、ファンが多く、ある意味では魅力的なTT02B。地道に改良を加えて楽しむ方も多いです。
540やスポーツチューンあたりで走らせるのが楽しいマシンです。
ちなみにTT02Bのウィークポイントは駆動系。特にモーターと接するスパーギヤの消耗が激しいです。埃や土が駆動系に侵入するので、マメな掃除が必要になります。
また、前後のベベルギヤも徐々に減って来ますので,ノイズが大きくなってきたら交換です。足回り、その他は壊れにくいですが、クラッシュすれば、ステアリングラックや、サスマウントなどが折れることがあります。
実は素組でも何の問題もなく走ります。
が、サーキットをガンガン走らせるなら、
フルベアリングセット、アルミステアリングセット、ハイトルクサーボセイバー、前後ユニバーサルシャフト、前後FRP(あるいはカーボン)のダンパーステーなどが欲しくなります。(かなりの金額になります💦)
アルミのドライブシャフトはオフロードでは必要ないです。(スパーギヤを傷めやすくなります)
番外(3レーシング カクタスPRO)
お子さんをレーサーにする!という視点で、タミヤバギーをすっ飛ばすというルートも存在します。
それが、3レーシングの2WDバギー「カクタスPRO」です。
中国生産のローコスト・ハイエンドバギーで、安価に競技バギーを始められる素晴らしいキットです。
アルミ製シャーシにアルミダンパー、フルベアリング、スリッパークラッチなど、ダートサーキットをガンガン走るための装備が最初から組み込まれていて、実売価格が18000円前後という破格で手に入るという・・・・
いわゆるタミヤしか知らない方には組み立てやメカ積み、デフなど難しいところもありますが、もう最初からコレなら、タミヤのオプション沼もスルーして本格オフロード走行ができてしまいます。もしかしたら、かえって経済的なのかもしれません。
最近、GBサーキットでもキッズレーサーが愛用しているのを見る機会が増えています。
キッズたちのキレキレの走りは大人顔負けです!
タミヤではないので番外編といたしました。
オンロード(ツーリング)なら
写真はピットインで行われたTTチャレンジというレースに出場した時のもの。初めて3位入賞を果たし、レースが楽しくなって来た頃。
TT-02シャーシ
オンロードをはじめるならTT-02シャーシで決まりです。
初心者からベテランにまで愛されるベストセラー。素直なクセのない走りで、タミヤって凄いなと一周回って思い知る凄いシャーシ。タイプSやタイプSRなどバージョンアップ版もあり、ミドルクラスと一緒に走らせることも可能です。
まず安価で手に取りやすいこと。魅力的なスケールボディが充実しており、自分好みのマシンを作る楽しみがあります。
シャーシやパーツ流通、入手性はタミヤの中でも抜群です。
しかし、サーキットを走らせるとなるとそれなりの投資が必要になります。
ざっと、アルミステアリングセット、ハイトルクサーボセイバー、フルベアリング、アルミ六角ハブ、オイルダンパー(CVAかTRFダンパー)前後ユニバーサルドライブシャフト、などなど、かなりの出費になります。
しかし、これだけ揃えればあとは消耗品(タイヤ、ベアリングなど)さえ交換していけばガンガン楽しめます。
お気に入りのボディも走らせていれば割れてやがて交換になります。
ウィークポイントは、樹脂製のフロントアップライトが折れやすいことです。クラッシュして打ち所が悪いと割とあっけなく折れます。予備は必須です。
また、キャンバーやトーインなどの調整機構がなく、調整したいなら高価なオプションを買わなければならないことなど、ボトムエンドであることを痛感させられます。
色々投資していくと、結局上位機種のTA08やTB05が買えてしまう、というジレンマを抱えているのはタミヤ共通です(笑)
息子と挑戦して楽しかったのは、ピットインで行われたTTチャレンジです。
TT02(無印)のワンメイクレースで、モーターも540Jのみ、ニッカド1600SPのみ、と厳しいレギュレーションで、なるべくイコールコンディションで楽しめるように工夫をこらされたものです。
限られたパワーを絞り出し、チキチキのバトルは見ていても面白いです。
投資も最小限で済むので、これからレースにチャレンジされる方にもおススメです。
買うなら新品を。できればキットから組み立てよう。
子ども用だから中古でいいやは、お父さんがベテランな場合以外はやめておいた方が無難です。(痛い目を見た経験者です)
自分で組んでいないので、トラブルがあった時の対処に手間取るからです。
また、いい状態とそうでない状態の判断がつきにくいのもあります。
キットも高くないので、はじめからお子さんと一緒に作れば愛着も湧きます。
手先の器用さはもちろん、工具の種類や使い方を学ぶ良い機会です。
また、タイヤの取り付けなど、自分でできることを徐々に増やしていくことが重要です。
いつまで経っても、操縦だけ出来て、あとはバッテリーすら替えられない、というお子さんも意外に多いようです。
パパがやった方が早いし確実ですが、
安全にできる範囲で、少しずつできることを増やすことで、「自分でやってる!」感が持てるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ありきたりな内容になってしまいましたが、やはりタミヤという会社は凄いなと改めて感心してしまいました。
入り口を広く用意してくれる有り難さ、ハマる要素もあちこちに散りばめられています。
ラジコンを子どもにやらせるのは、お金がかかります。そして、何度もいいますが、これは趣味であり、遊びです。
それに熱中するあまり、日常に支障をきたすことになっては続きません。
お金をかけるべきところ、思いっきり節約するところのバランスを考えながら、楽しくやりたいものです。
さあ、マシンが決まったら、後は練習あるのみ!
オンロードコースもオフロードコースもあるGBサーキットでお待ちしてます(笑)
次回はタミヤでレースにハマったその次のステップは?です。
metabonz宮