コラム

【コラム】ラジコンを教わる〜遠征備忘録〜【パパメカニック】

ラジコンファンの皆さまこんにちは。

未だ暑さが続いてますが、皆さまお元気でしょうか?

天気予報では来週から涼しくなるとのことなので、あと少しの辛抱であることを願っております。

さて、大阪はマニアリ遠征については既に記事を上げましたが、まだまだ書ききれないくらい、濃いー2日間だったので、忘れないうちに記事にしようと思います。

安宍イズムを感じろ!

※B7を前にして安宍さんから指導を受けるヒロキ少年

安宍氏「ヒロキ君、よく見てな?」

B7のリヤウイングをつまんで、そっと上に引っ張る。

そのまま引っ張って行くとやがてリバウンドストロークが尽きて、タイヤが机を離れようとする、その瞬間、

安宍氏「ほら、左右のタイヤが地面を離れるタイミングが違うでしょ?」

ヒロキ「はい。右が離れるのが早いです」

安宍氏「これ何でこうなるか分かる?」

ヒロキ「ダンパーの長さが違う…」

安宍氏「正解!!このクルマ、全部右が短くなってる」

ワタシ「… (汗ブワッ)」

安宍氏「こういうのもさ、自分でチェックできるようになると良いね。リバウンド量が左右で違うってことはさ、コーナリングが左右で変わっちゃうのよ。」

ヒロキ「ハイ」

ワタシ、今までダンパー長をちゃんと測ったことがない。

ダンパーエンドはガン締めで、

2本並べて「だいたい同じかな!!」

で済ませていた。

「こんなん適当でいいっしょ」という甘さ。

いや、もっと正直に言えば、ダンパーエンドの締め方でダンパー長を調整することすら知らなかった。

いや、教えてもらったことあるなあ…

ワタシが出来なかった(やらなかった)だけである。

コンマ1秒を競う世界では、ドライバーの腕が同じくらいなら、最後はきちんと走るクルマが勝つ。

そんな小さな、小さな積み重ねがものを言うかもしれないのだ。

ちゃんとしたノギス買って、これからはきちんと測って揃えます!!(一応デジタル表示のやつはある)

安宍氏「先生、サッキーのRB10も全部ダンパー長違うね」(と言うことは当然ヒロキ号も)

ワタシ「グハッ…申し訳御座いませぬ(T . T)」

油断すると顔を出す「そんなん適当でええやん星人」

だが、適当で良かった時期(走ればいい時期)は終わってしまった。

安宍氏「いい?ヒロキ君、俺は厳しいよ?まだまだ伝授したいことが沢山あるから、ちょっとずつやって行こう!」

優しい笑顔で話しかける安宍さん。

サポートドライバーってそういうことなんだ!

身が引き締まる思いの我々親子(主にワタシ)である。

「できるかな?じゃねえよ。やるんだよ!」

セッティングの奥深さ

クルマをアソシに変えてからと言うもの、説明書通りの状態で、ある程度ならどこでも走れるような気がしていた。(実際良く走る)

ズボラなワタシには大変助かるとすら思っていた。

しかし、つくパーレースでの惨敗や、今回のマニアリを経験して、やはりクルマのセットをきちんと出すことの重要性が身をもって理解できるようになってきた。

特にパワーが限られるストッククラスはその傾向が顕著な気がする。

今までモデファイドクラスばかりやって来たので、パワーでごまかせた部分もあるかもしれないし、ドライバーが苦心しながらコースに走りを合わせて来ただけかもしれない。

誤解なきように言うと、

今までも大先輩方や、崎山さんに色々教えていただいてラジコンをやって来た。

幸いにして、恵まれ過ぎてるくらい恵まれた環境でやってこれた。

セッティングも整備も然り。皆さま、何度も何度も教えて下さっている。

なのにいろんなことが身についていないのは、

「ワタシ自身が理解できたことしか身につかない」

「ワタシがノウハウや情報を受け入れられるレベルに達していない」

からだと思う。

その前提には、ワタシがおバカで理解力が低いこと、ドライバーではないから本当の意味でのイメージがつかみにくいこと。(イメージの解像度が低い)

1番は「そんな小賢しいこといらんやろ!!」と言う傲慢さが原因な気がしている。

オナラブーとか鼻くそとか言ってる場合ではなかった。

そんな何にも知らないで、いや、やらないできたワタシにマニアリの AJ教育係である東野さんは、一つ一つ、とても分かりやすく教えて下さったのだった。

なぜリヤのロールセンターを上げるのか、

なぜフロントウイングを外すのか、

何故、フロントのダンパーピストンの穴を拡大するのか、

リヤとフロントのバランスは…

一つ一つ、コースを指差しながら説明して下さった。

イメージが掴めると俄然、必要性も分かってくる。

ちゃんとヒロキ少年のクルマの動きを追えるようになる。

東野さん、ヒロキの走りが良くなってくると

「ええ感じになりましたね!」

嬉しそうな笑顔にワタシも救われた。

ショーヤ君も、キヨマサパパさんもだ。惜しげもなく貴重なノウハウを教えて下さった。

あとはやるか、やらないかなのだ。

まとめ

今回の遠征で、ワタシ自身メカニックとしての技量や知識が圧倒的に足りないことを痛感できた。

「やらんで良いやろ」という傲慢さも消し飛んだ。

一方で、ドライバーであるヒロキ少年は新たな舞台に胸躍らせ、さらに伸びようとしている。

まだまだ、大事な場面でのミスが目立つ。

リズムと精度が足りていない。

それでも、憧れのマニアリで、速いライバルと走れる喜びが溢れた。

ワタシには分からない、その領域でしか語り合えないぶつかり合い。

そんなワクワクする瞬間を止めてはいけないと思った。

現在、嫁予選はかなり難航(敗色濃厚)している。だがしかし、諦めたらゲームセットだ。

みんな、オラに元気を分けてくれ…