ラジコンファンの皆さまこんにちは。
さて、我が家はラジコンを始めて半年少々で、競技ラジコン(オフロードバギー)を小学生の息子に始めさせました。
パパはメカニックに徹し、息子の可能性に賭ける!!目指せ全日本Aメイン!!
子どもならではの適応力、可能性を伸ばしてみたいと言う親の欲があるのは間違いないと思います。(キッズレーサーのパパならきっとそう笑)
周囲のやってみたら?の声と、息子の「やりたい」という気持ちに応える形でやってきましたが、さまざまな場面で心が折れそうになる場面があります(笑)。
今日はそのあたりの話を。
覚悟が足らな過ぎて、なんじゃコリャ!!
競技ラジコン(オフロード)をやる、となるとやはり問題になるのがお金の面である。
まず大前提として、我が家はいわゆるお金持ちではない。
マイホームローンに追われ、2人の子どもの養育費とクルマのローン・・・
何処にでもあるフツーの家庭のパパが子どもに競技バギーをやらせようとするとどうなるか。
結論から言うと覚悟が足りていなかったのだ。
予想よりスッゴイお金が飛んでいく(笑)
格安で譲ってもらった中古のハイエンドバギー。
メカはついていない。
本体は安く手に入っても、走るまでにさらなる投資が必要になる。
とりあえずどんなものを買えば良いか、GBの常連さんに聞く。
最初は安いヤツでいいんじゃない?という人と、どうせすぐ良いヤツが欲しくなるから、最初から良いモノを買うべきと言う人がいるが、そこは考え方次第だと知る。
今なら言える事を正直に書きますと、
ハイエンドバギーが高価だからとむやみに中古から始めることはおススメしません。
多少高くとも新品のキットを取説通りに組み立てた方が結果的にコスパは高いです。
中古で程度の良くない車両では、まずちゃんと走るまでにかなり遠回りが必要になります。
新品で、投資したのに上手くいかない、続けられなくなってもハイエンドバギーの中古は引くて数多。かなり好条件で売却できます。
ということを踏まえて以下お読みください!
で、プロショップフタバや、RCマニアックスなどの通販サイトを徘徊。相場をつかむ。
・ロープロファイルデジタルサーボ 5,000円〜24000円くらい。
・ブラシレス用ESC 10,000〜26,000円くらい。
・ブラシレスモーター 8,000円〜20,000円(ターン数はどのカテゴリーにエントリーするかで決める)
・ショートリポバッテリー 3,000〜10,000円
※複数本必要
タイヤ類
・タイヤ 前後で1セット4,000〜6,000円
・ホイール 前後で1セット800円くらい
・インナー 前後で1,000円〜2,000円
※練習用、レース用数セット要
消耗品類
・サスアーム類予備 4,000円〜5,000円
・ベアリング予備 3000円
・ダンパーオイル 数種類 2000円
・デフオイル、デフグリス 2000円
その他破損パーツ予備
・工具類(さすがにタミヤのセットではダメになってくる。よく使う1.5mm、2.0mm、2.5mmの六角ドライバーと7mmのボックスレンチだけ揃えた。おススメはMIPかHUDYというメーカーらしいが高くて手が出ない。自分は安いイーグル製で揃えた。
サスアームが折れやすいことを除けば、耐久性が高いのが救いだが、軽く十数万のお金が消えて行く。
なんだかんだ言っても、お金のかかる競技には変わりはなく、タミヤから始めた我が家からすれば、異次元の世界である。
いわゆる全日本選手権などのラジコン競技の人口が減少傾向にある、と言う話を聞いたことがあるが、それも昨今の日本な景気、経済状況を考えれば無理はないと感じる。(タミヤのレースは活況だけど)
果たして、始めるのにこれだけお金をかかる、と知っていたら競技ラジコンを始めただろうか。
それはともかく、
ラジコンにこれだけ注ぎ込んだことが妻にバレたら・・・
背中を嫌な汗が滴るのだ。
やはり競技ラジコンをやるには親も覚悟がいる。
もう、後戻りはできない!?
学ぶ、覚える、実践。やはりハードルは高い。必要なのは謙虚さ。
さあ、ハイエンドバギーを手に入れた!
メカも大枚叩いて導入した。
※チャレンジするカテゴリーをとりあえず、
4WD ストック13.5T クラスに照準を合わせ、メカ類を用意。
ハンダ付けもとりあえずできた。
初めてのヨーロピアンコネクタも付けた。
ショートリポバッテリーも買ったぞ!
レースに出せば活躍出来るはず!
さあ行け!息子よ!
思う存分暴れるが良い!
・・・が、そうは問屋が卸さないのが世の常。
いわゆるベテランの人たちに全くついて行けずに転びまくる・・・。
「全然走らない!」
涙目で憤慨する息子に、焦るパパ。
何故か。
もちろん、絶対的な練習量が足りてないのはもちろんだが、まず第一にマシンがまともに走らないという壁にぶつかる。
タミヤのように誰が組み立ててもある程度よく走る、わけではないのだ。(タミヤの凄さを思い知る)
今だったら、設計図通り、素組の状態に戻して、そこからアジャストしていく、と分かるが、
中古のどこで走っていたかも分からないマシンにメカを載せただけではダメなのだ。
とりあえずダンパーにしろ、何にしても、ついていたままだ。
走らせるステージに合わせる?
アライメント?
デフ?ボールデフ?
車高?何ミリ?
スリッパーの締め具合?
タイヤは?インナーは?
そこからして知らない・・・タミヤならいくらでもネットで出てくるが、ハイエンドバギーについてのピンポイントな情報はなかなかない!!
唯一、RADIO GAGAさんの動画が頼りになった。しかし、本当に細かいことまでは分からない。
葛藤は続く。
どうしたら良いんだ。大人なのに何も知らない、出来ない無力感。不足している情報。
「入門 初めてのハイエンドバギー(小学館)」みたいな本は残念ながらない。
そもそも専門用語が多すぎる。
例えば、ダート路面はボールデフ一択で、デフボールは2/32サイズでタングステン製がいい。スラストベアリングは専用のグリスがあり・・・・
頭がオーバーヒートしそうだ・・・
ダンパーのメンテの仕方とか、オイルの硬さとか、タイヤについてもあまりに分からないことが多すぎて、
「あーもうめんどくさいなあ!!」
全て投げ出してヤフオクに出品したくなる(笑)
ここで1番必要なのはプライドを捨てた謙虚さである。
子どもの才能を開花させるなら、パパも覚悟が必要?
競技バギーは、技と技がぶつかり合う競技、スポーツ。
そう。公園や広場を思うがままに走らせる楽しいラジコンとは違う。
ルール、マナーを知ることをはじめ、
何も考えないで、何も気にしないで良いの正反対。いろんなことに気を配って、マシンの限界性能を発揮できるようにするのが競技たる所以だ。
マシンを整えるのはまず当たり前のことであり、実はその当たり前ができていない人も多いという。
自ら飛び込んでおきながら、何処か
「どうせ遊びだし」
「これくらい大丈夫やろ」
「面倒くさいなあ」
という甘えがあったし、趣味なんだから緩いスタンスでもイイじゃないか、という気持ちもあった。
それゆえに、あまりに上手く行かずに正直心がポッキリ折れそうになった。なかなか思うような結果が出ないのだ。(実際辞めようと何度も考えた)
しかし、今まで続けてみて分かったのは、
ひとつひとつ、周りの人に教えてもらったり、自分で調べたりしたことを覚えて実践していくしかないということ。
分からないことをほったらかしにしない。
かけるべき手間とお金を惜しまない。
楽しくなるまで時間と手間とお金がかかるのは楽器やスポーツと同じだ。
力を尽くし、結果が出た時の喜びはかなりのものだ。
忘れてはいけない。楽しくないと!
そんな時だった。とあるメーカーのサポートドライバーの方にマシンを見てもらい、基本的なことから教えてもらうようになった。
ビスの締め方から、タイヤの貼り方まで、一つ一つ親切丁寧に教えてくださり、疑問が次から次へと氷解していった。
それでも分からないことは次から次へと出てくる。
「お父さん、焦らず一つ一つやっていきましょう!まずは、息子さんが楽しく走れるようにしましょう」
この方(Sさん)の言葉にどれだけ勇気づけられただろう。
とりあえずSさんにフルメンテ、セッティングを施して貰い,その状態を維持することから始めることになった。
それからである。
少し肩の力を抜いて楽しめるようになったのは。
マシンが走るようになると、息子の走りもぐんぐん良くなって行く。
肩のチカラが抜けると、周りのベテランの方にも自然に声をかけることが出来るようになったし、声をかけてもらうことも多くなった。
同じように、お子さんがレーサーとして成長し、今や第一線で活躍するようになった方にも話を聞けた。
とにかく、大変だけど、大変さを楽しむこと。
楽しくないことは続かないものである。
こうしてブログに書くのもその一つ。
パパがしかめっ面ばかりでは、キッズレーサーはチカラを発揮できない。
また、本当に余裕がない時はお休みする勇気も必要だと思った。
お金の余裕は気持ちの余裕。
足が折れようとメカが燃えようと、狼狽えない余裕がないと、やはり面白くない。
バランスを考えて楽しみたい。
metabonz宮
2023.5.13追記
パパメカニックの奮闘とドライバーである息子のダッグが上手くいき、成績を残せるようになるまで約2年の月日が過ぎていた。
やっと、続けていて良かったなあ、と思うようになってきた。
今までの全てが今のために繋がっている、そんな積み重ねを感じる今日この頃。
たかが、ラジコンという気持ちで始めた競技ラジコンだが、考え方、見える景色も変わってくる。
これはまごう事なきモータースポーツだ。